【おはようマーケット】ドル円163円台、約40年ぶりの円安水準に イラン情勢緊迫で原油高、アルファベット決算後は下落

ドル円163円台、約40年ぶりの円安水準

おはようございます、りょうです。今朝はまず為替のニュースからチェックしておきたいところです。ドル円が一時163円台前半まで上昇し、1986年12月以来、約39年7カ月ぶりの高値水準となりました。中東情勢の緊迫化と、決算発表が相次いだ米国株市場の動きをまとめてお伝えします。

何が起きたか

22日のニューヨーク市場は、主要3指数がまちまちの動きとなりました。S&P500は前日比10.24ポイント高の7,498.96、ダウ工業株30種平均はほぼ横ばいの52,218.58(6.06ポイント安)、ナスダック総合指数は146.30ポイント安(0.6%安)の25,690.90で取引を終えています。市場全体としては小動きでしたが、内実は原油高と決算発表への警戒が入り混じった相場でした。

為替市場では、ドル円が163.20円台まで上昇し約40年ぶりの円安水準を記録。日本時間23日のアジア市場でも163円台前半での推移が続いており、財務省・日銀による為替介入への警戒感が急速に高まっています。原油はWTIが1バレル84.64ドルまで上昇し、3営業日続伸となりました。

さらに市場引け後には、ハイテク大手のアルファベットとテスラが決算を発表。アルファベットは事業自体は好調だったものの、設備投資(AI関連インフラ投資)の拡大方針が嫌気され、時間外で株価が下落しています。

なぜこうなっているのか(背景分析)

今回のドル円163円台入りの背景にあるのは、米国とイランの軍事的緊張の一段の高まりです。米国が現地時間20日にイランの軍事拠点を攻撃したと伝えられ、これに対しイラン側もバーレーンやクウェートの米関連施設に報復したとされています。さらにイエメンのフーシ派が紅海の封鎖を表明し、原油タンカーの航路変更が相次ぐなど、供給不安から原油に買いが入りやすい地合いが続いています。

地政学リスクが高まる局面では「有事のドル買い」が起きやすく、これが円売り・ドル買いを加速させた形です。加えてトランプ大統領が「イランの準備が整うまで会談を行う意向はない」と発言し、事態収束が見通しにくい状況であることも、ドル買い圧力を強めています。一方でアルファベットの株価下落は、AI関連の設備投資が「収益にどれだけ結びつくか」という、ここ数四半期続く投資家の根本的な懸念が改めて表面化した結果と言えるでしょう。

りょうの視点(私見)

約40年ぶりというドル円の水準は、正直かなりインパクトのある数字だと感じています。ただ、今回の円安は日本の金融政策そのものが原因というより、中東情勢という外部要因によって引き起こされている面が大きいというのが私の見立てです。地政学リスクは短期間で状況が変わることも多く、為替介入の思惑も絡んでくるため、この水準がそのまま定着するのか、反動で戻るのかは私にも読み切れません。

アルファベットの決算についても、AI投資への懸念自体は今に始まった話ではなく、むしろ「投資家がどこまで我慢強くAI投資の果実を待てるか」という長期的なテーマの一場面だと捉えています。一時的な株価の上下に一喜一憂するより、こうした構造的な論点を頭の片隅に置いておくことの方が、長期投資家にとっては意味があると考えています。

私たち個人投資家はどうすべきか

為替が大きく動く局面ほど、短期的な値動きに反応して売買したくなりますが、長期・積立・分散を基本とする個人投資家にとっては、こうした地政学要因による変動こそ振り回されないことが大切だと考えています。円安が進むと輸入コストの上昇を通じて生活費に影響が出やすい一方、外貨建て資産や海外株式を保有していれば円換算の評価額はむしろ増える面もあります。資産防衛の観点では、現金や円資産に偏りすぎず、地政学リスクに強いとされる金(ゴールド)などの資産も選択肢として知っておくと安心材料になります。詳しくは以前まとめた金(ゴールド)投資 インフレ・地政学リスクに強い守りの資産の活用法も参考にしてみてください。また、米国株や世界株インデックスに積立投資をしている方は、日々の為替や決算の値動きに一喜一憂せず、淡々と積立を継続する姿勢が結局は近道になりやすいと感じています。米国株投資の基本については米国株入門 S&P500・VTIで米国経済の成長に乗る投資の始め方もあわせてご覧ください。※投資は自己責任です。特定の値動きを断定するものではなく、あくまで情報提供を目的としています。

まとめ

  • 22日のNY市場はS&P500が小幅高、ダウはほぼ横ばい、ナスダックは0.6%安とまちまちの動き
  • ドル円は163.20円台まで上昇し、1986年以来約40年ぶりの円安水準を記録、為替介入への警戒感が高まる
  • 米イラン間の軍事的緊張の高まりと紅海封鎖の思惑から原油(WTI)が84ドル台まで上昇、有事のドル買いも円安要因に
  • アルファベットは決算自体は好調もAI関連の設備投資拡大が嫌気され時間外で株価下落、テスラの決算にも注目集まる
  • 個人投資家は為替や決算の短期的な値動きに振り回されず、長期・積立・分散の原則を維持することが引き続き重要

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