iDeCoの一時金、退職金と何年空ければ得? 2026年1月「10年ルール」改正で40代が今すぐ見直すべきこと

資産形成
iDeCoと退職金の10年ルール改正

おはようございます、りょうです。先日FPの知人と話していて「iDeCoの受け取りルール、今年から変わったの知ってる?」と言われてドキッとしました。iDeCoを一時金で受け取ってから6年目以降に会社の退職金を受け取れば、両方にまるまる退職所得控除が使えた――というのが2025年までの話。2026年1月からは、この「空けるべき年数」が5年から10年に延びました。何も知らずに以前のつもりで計画していると、退職金にかかる税金が数十万円単位で増える可能性があります。40代の今のうちに、受け取り順序と間隔を確認しておきましょう。

何が変わったのか——「5年ルール」から「10年ルール」へ

退職所得控除は「勤続年数」や「iDeCo加入年数」に応じて非課税枠が決まる仕組みですが、iDeCo(または企業型DC)の一時金と会社の退職金を両方受け取る場合、受け取り時期が近いと控除年数が重複しないよう調整が入ります。この「調整不要になるまでの間隔」が、2025年12月31日までの受け取り分は5年、2026年1月1日以降の受け取り分からは10年に延長されました。

区分 適用時期 重複調整が不要になる間隔
旧ルール(5年ルール) 2025年12月31日までの受け取り 先に受け取った一時金から5年超
新ルール(10年ルール) 2026年1月1日以降の受け取り 先に受け取った一時金から10年超

なお、会社の退職金を先に受け取り、その後にiDeCo・企業型DCの一時金を受け取る順序については、間隔が19年必要になるケースがあるなど、より複雑なルールが適用されます。自分がどちらの順序で受け取る予定かによって影響が変わる点に注意してください。

なぜ40代の「今」知っておくべきなのか

60歳でiDeCoを一時金で受け取り、65歳で会社の退職金を受け取る――という、これまでよくあった5年空けるプランは、新ルールでは重複調整の対象になり、想定より税金が増えてしまいます。10年の間隔を確保しようとすると、iDeCoの受け取りを60歳より前倒しするか、退職金の受け取りを65歳より後ろに動かすか、あるいは受け取り方そのもの(一時金か年金形式か)を見直すか、いずれにしても10年単位での設計が必要になります。50代になってから慌てて考えるのでは選択肢が狭くなるため、40代のうちに「自分は何歳でiDeCoを受け取り、何歳で退職金を受け取るつもりか」を大まかにでも描いておくことが重要です。

受け取り順序で手取りはどう変わる?簡易シミュレーション

仮にiDeCoの一時金が500万円、勤続38年で会社の退職金が1,500万円のケースで考えてみます(数値は制度をイメージしやすくするための簡易試算で、実際の税額は加入年数や退職所得控除の詳細計算により変わります)。

受け取り方 控除の重複調整 税負担の傾向
iDeCo受け取り後、9年で退職金受け取り あり(重複期間分の控除が減額) 退職金側の課税所得が増え、税負担が重くなる
iDeCo受け取り後、10年超空けて退職金受け取り なし(両方フル控除) 旧ルールと同様、税負担を抑えやすい
退職金とiDeCoを同じ年に一括受給 合算して控除を計算 重複調整の論点自体が発生しない(合算控除の範囲で計算)

「間隔を空けて分割受給する節税メリット」を狙うなら10年超、そうでないなら同一年にまとめて受け取るという選択肢も含めて、間隔だけでなく受け取り方自体を比較する必要があります。

今からできる3つの対策

1つ目は自分と会社の制度を数字で把握することです。iDeCoの現在の残高・想定利回りでの60歳時点の見込み額、会社の退職金規程での支給見込み額と支給年齢を、それぞれ確認しておきましょう。2つ目は受け取り年齢の候補を複数描いておくことです。「60歳でiDeCo、70歳で退職金」のように10年以上の間隔を確保するプラン、あるいは「同じ年にまとめて受け取る」プランなど、2〜3パターンを想定しておくと制度変更があっても慌てません。3つ目は一時金だけにこだわらないことです。退職金の受け取り方(一時金・年金・併用)で整理した通り、年金形式や併用を選べば退職所得控除ではなく公的年金等控除の枠で受け取れるため、10年ルールの影響を受けずに済むケースもあります。iDeCoとNISAの優先順位と合わせて、出口戦略まで含めた設計を早めに考えておくと安心です。

よくある質問

Q. すでに5年ルールを前提に受け取り時期を決めていました。どうすればいいですか?
A. 実際に受け取るのが2026年以降であれば新ルールが適用されます。会社の退職金の支給予定年齢とiDeCoの受け取り希望年齢を照らし合わせ、間隔が10年に届くか改めて確認しましょう。

Q. 経過措置はありますか?
A. 2025年12月31日までに実際に受け取りが完了している一時金については旧ルールの扱いとなります。まだ受け取っていない分については新ルールの対象になる点に注意してください。

Q. 企業型DCとiDeCoを両方持っている場合はどう考えればいいですか?
A. 企業型DCとiDeCoは合算して一つの「確定拠出年金の一時金」として扱われるのが基本です。まずは両方の残高と受け取り方法(一時金・年金・併用)を勤務先の担当窓口や運営管理機関に確認するところから始めましょう。

まとめ

  • 2026年1月から、iDeCo・企業型DCの一時金と退職金の重複調整が不要になる間隔が5年から10年に延長された
  • 60歳でiDeCo受け取り、65歳で退職金という従来型のプランは新ルールの対象になり、税負担が増える可能性がある
  • 40代の今のうちに、iDeCoと退職金それぞれの見込み額・受け取り年齢の候補を複数描いておく
  • 一時金だけでなく年金形式・併用も含めて出口戦略を比較する
  • 本記事は2026年9月時点の一般的な情報です。制度の詳細や個別の税額は複雑な計算を伴うため、実際の受け取り前には税理士や年金事務所、勤務先の担当窓口など専門家に確認してください。投資判断は自己責任で行いましょう

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