今週(8月3日〜7日)のマーケットを一言で表すなら「大荒れの末の底堅さ」。日経平均は月曜に600円超下げたかと思えば水曜には2,300円超の急反発、その後は決算材料でまた反落と、まさにジェットコースターのような一週間でした。それでも週間ベースでは前週末比+1,244円(+1.93%)というプラス着地。先週号(7/21〜7/24)に続き、今週も為替介入・AI相場・企業決算という複数のテーマが絡み合う展開となりました。今週の値動きを振り返りつつ、40代会社員・個人投資家として気になった点を整理してみます。
今週の主な出来事
1. 日経平均、乱高下の末に週間+1,244円高
前週末(7月31日)64,362.02円で終えた日経平均は、8月3日に日米協調介入の余波による円急伸を受けて▲607円の63,754円まで下落。4日は+202円と小反発したものの、5日にはAI・半導体株の買い戻しが一気に強まり+2,342円91銭(+3.66%)という大幅高で66,300円44銭まで急伸しました。しかし6日はソフトバンクグループの決算を受けて▲520円、7日も同社決算の失速やレーザーテックの急落を嫌気して▲76円55銭となり、週末は65,606円71銭で終了。週間では+1,244円69銭(+1.93%)とプラスでしたが、日々の値幅は非常に大きい一週間でした。
2. 日米協調介入後の円相場、乱高下続く
7月30日〜31日に実施された日米による協調円買い介入を受け、一時163円台後半(約40年ぶりの円安水準)まで進んでいたドル円は、8月3日には155円台前半まで急速に円高が進みました。その後は介入警戒感が相場の重しとなりつつも、週後半にかけて徐々に円安方向に戻す動きとなり、7日朝時点では158円台前半で推移。介入直後の乱高下から、次第に方向感を探る展開に移行しつつあります。
3. 米国株は最高値更新、S&P500が節目の7,700ドル突破
米国市場では対照的に落ち着いた上昇が続き、S&P500は週央にかけて史上初めて7,700ドルの大台に乗せ、8月6日終値ベースで週間+3.6%という4月以来の好パフォーマンスとなりました。NYダウも54,000ドルの大台に達し、日本市場の値動きの荒さとは対照的な堅調さを見せています。
4. ソフトバンクグループ、4〜6月期純利益17.7%減
8月6日に発表されたソフトバンクグループの2026年4〜6月期決算は、純利益が前年同期比17.7%減の3,473億円。アームを中核とするAIコンピューティング事業の費用増や人件費増、為替差損の拡大が響きました。同社は日経平均への影響度が大きい銘柄であるため、決算発表後2営業日にわたり指数の重しとなりました。
5. 米7月雇用統計、市場予想を大幅に下回る
8月7日夜(日本時間)に発表された7月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月比2.3万人減と、市場予想(+8万人程度)を大きく下回りました。失業率は4.1%と前月から0.1ポイント低下したものの、雇用者数の弱さを受けて追加利上げ観測は後退。週末の取引時間終了後の発表だったため、この結果を受けた本格的な市場の反応は週明け以降に持ち越しとなります。
りょうが特に気になった話題
今週、私が一番気になったのは、やはり日米協調介入をきっかけにした円相場の乱高下です。ドル円が一夜で157円台まで急速な円高になった件でも触れましたが、約40年ぶりの円安水準から一転して介入で急速に巻き戻され、その後また円安方向に戻すという値動きは、正直「どちらに動いても不思議はない」という緊張感のある相場だと感じています。
私はこう見ています。介入は水準そのものを変える力を持ちますが、ファンダメンタルズ(日米の金利差やインフレ動向)が変わらない限り、効果は一時的になりやすいというのがこれまでの経験則です。実際、8月3日の急速な円高から週末にかけて円安方向に戻す動きが出ているのは、その典型かもしれません。輸出企業の業績や訪日インバウンド需要、逆に海外旅行や輸入品の家計負担など、円相場は生活のあちこちに影響するテーマです。金利上昇時代に見直したい元本保証の資産防衛術でも書いたように、こういう時こそ「為替や金利がどちらに転んでも大きく崩れない」資産配分を意識しておくことが、結局は一番の備えになると考えています。とはいえ介入の効果や今後の相場水準を断定的に予測することはできないため、短期の値動きに一喜一憂せず、淡々と積立を続ける姿勢を崩さないようにしたいと思っています。
来週の注目ポイント
- 日銀金融政策決定会合「主な意見」(7/30〜31開催分)の公表(8/10) — 介入の背景となった政策委員の議論内容に注目
- 米7月消費者物価指数(CPI、8/12)・生産者物価指数(PPI、8/13) — 弱い雇用統計に続き、インフレ鈍化が確認されればFRBの利下げ観測がさらに強まる可能性
- 米7月小売売上高(8/14) — 雇用の弱さが個人消費に波及しているかを見極める材料
- 国内外の主要企業決算発表が本格化 — 個別企業の業績動向が指数全体のボラティリティに直結しやすい局面が続く
今週の学び・まとめ
- 為替介入は水準を大きく動かす力を持つが、効果が一時的になりやすい点は歴史的にも共通している — 短期の急変動に慌てて売買判断をしないことが大事
- 指数寄与度の大きい銘柄(今週で言えばソフトバンクグループ)の決算一つで、日経平均全体が大きく動くことがある — 「日経平均=日本経済全体」ではなく、構成銘柄の偏りも意識しておきたい
- 米国株が最高値を更新する一方、日本株は荒い値動きを繰り返すなど、地域によって相場の性格は大きく異なる — 資産や投資先を一つの国・地域に集中させすぎないことの重要性を再確認
- 弱い経済指標(雇用統計など)が「株安要因」にも「利下げ期待による株高要因」にもなり得る — 単純に「悪い数字=売り」と決めつけず、金融政策への影響まで含めて捉える視点を持ちたい
※投資は自己責任です。本記事は特定銘柄の売買を推奨するものではなく、将来の相場や為替水準を確定的に予測するものでもありません。ご自身の状況に合わせて、慎重にご判断ください。


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